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□遠野行き決定
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『お?喧嘩か?』

「お前も京都に行くとかぬかすんじゃねぇだろうな・・・?」

『うーん・・・一様俺は畏れを断ち切れるんだけどなぁ・・・』

「なんじゃ・・・できてんのかい」

「俺も聞いてねぇぞ」

『まぁーな・・・言ってねぇし』

リクオが祖父ちゃんにやられて気絶しているところを親父と通りかかった
見事にやられてやがる


『羽衣狐・・・か』

「・・・」

「因縁ってやつだな」

『俺は強くなりてぇなー』

「お前十分に強いだろうが」

『どこが』

「少なくとも牛鬼よりは強いな」

『自分は勝ってるつもりなのか』

「あったりまえよ」

ウザ
顔がウザ
なにあのドヤ顔

親父のドヤ顔ほどうざいものはないね


『俺よりどのぐらい強んだよ』

「プリン一万個ぐらい?」

『わかりずらっ!せめてコーヒーゼリーにしろ!』

「コーヒーゼリーなら分かるのかよ!?」

分かる!
いやプリンでも分かるけどさ

さいきん親父にプリンあげたら気に入っていた
俺特製だぜ


「よし。リクオは遠野に行かせるが・・・お前も行くかい?」

『おー行くいくー俺のお菓子の力が遠野の妖怪にも通用するか試しに』

「お前遠野になにしに行くんだよ」

『強さを求めに』

「お菓子づくりの強さか?」

『当たり前だ』

「お前ホントになにしにいくんだよ!?」

『黒との修業の成果を試しに』

「最初からそれ言えよ!!」

言ったからいいじゃねぇか
なにそんなにムキになってんだよ


「遠野の連中が来るのは二日後じゃ。それまでに支度しとけい」

『とーの♪とーの♪』

「こいつホントに遠野って分かってんのか・・・?」

「いや・・・蓮斗は日頃の修行の成果かワシより強いからなぁ・・・」

遠足気分で支度をしている
着物ばかりを詰め込んで途中で手を止める

女物も持っていったほうがいいかな?
一様女になれるし


『雪女ー』

「うわぁ!?」

襖をスパンと開けて雪女を見ると着替えているところだった
こりゃ失敬


『悪ぃ・・・』

「い・・・いえ」

すぐに閉めて後ろをむいて縁側に座る
女性の部屋を突然開ける事自体ダメだったか・・・
俺も配慮がたらないな


「もう大丈夫ですよー」

『おー』

「どうされたのですか?」

『明日、俺、女になって買い物行くからさ。雪女に服見立てて欲しいんだよ』

「私なんかでいいんですか!?」

『雪女がいいんだよ』

なんか気合入れている雪女
遠野で治療する気は無いけど気まぐれで女になるから服は持っておきたい

いつも桜柄のワンピースじゃぁね・・・
 

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