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□日常
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『リクオー』

「蓮斗ー!」

抱きついてくるかわいい弟
名を奴良リクオ

先日三歳になったばかりだ

俺も五歳になったばっかりだけど

この三年間いろいろあったよ
まず俺は目標を作った
目標「親父を助ける」
一命を取り留められればいい
とにかく生きてほしい

というわけで筋トレを始めてみた
本家の庭走りまわって腕立てして腹筋して逆立ちを片手でしてみたり

とにかく体力と瞬発力を上げた
一瞬で二人の間に入って止める
俺が死んでも止める


「蓮斗?」

難しい顔をしていたのか
リクオが心配そうにこちらを見てくる
何その顔可愛い
お兄ちゃん鼻血でそう


『リクオかわいいー』

「蓮斗のほうが可愛いよ?」

あまりの弟の可愛さに抱きついた
本当可愛いな
ヤベ、俺かわいいしか言ってない

っていうか俺が可愛いとかないない


『俺が可愛いわけないだろー』

「可愛いよ!」

『えー』

抱きつきながらそんなことを言い合う兄弟

それを縁側でお茶を啜ってみていた親子


「微笑ましいのぅ」

「あいつら狙ってやってんのか」

祖父は兄弟に癒され
父親はあまりの可愛さに身悶えていたとか

身悶えた状態の鯉伴を見つけた首無があまりの親馬鹿加減に引いたとか引いてないとか
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