ディバインゲート
□君がいないと寂しくて
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『…………』
きょろきょろと、シュレディンガーと呼ばれる猫背の男は辺りを見回した。
いつもは隣に立っている1人の女が、今日は何故かいないから。
遅れるなら遅れるといつもは連絡を入れるし、寝坊はしたことないし、とにかく必ず知らせる彼女が。
今日は連絡を入れずだった。
『………………………………』
いつになく落ち着きの無い彼は、片手に持つシャープペンシルの先を机にカツンカツンと何度も打ち付ける。
『(遅い)』
とりあえず彼女の部屋に連絡をいれてみる。
が、返答無し。
『………………………………………』
ムスッとしたまま席を立つと彼は彼女の部屋に向かって歩き始めた。
ムスッとしながら。
かなり、ムスッとしながら。