ハルボネビアの舞い

□第九夜
2ページ/4ページ










という訳で








『ホントに来ちゃったよバルバット…』







一応髪はまとめて隠してある。
ファナリスなんて言われたら溜まったもんじゃない。







『…ん?』








しばらく歩いていると、多くの人影。
ガタイのいい人ばかりだな。
あ、あれが反乱軍?


って、あ。






一気に地を蹴り、集まりの中心へ








『この人数は卑怯でしょ』








大量の反乱軍の中に、3人の人。おそらく、これから交戦しようとしていたのだろう。






「なんですか貴方は」








「私?通りすがりの旅人だよ。」








と、紅炎から言えと言われていた。
「か弱い一般ピーポー」と言おうとしたが、紅炎に却下されたためやめた。






『とりあえず、これ片付けませんか。この国の状況が私まだよく理解出来てないんで』






「そう…ですね」








とりあえず鎌を出す。
金属器使ったら怪しまれるよな。一応能力は使わないでおこう。




みんな各々の戦い方で敵を片付けていく。あの青い髪の子、ちっちゃいな。まだ十歳くらい?赤い髪の子は…ファナリスか。あの脚力はやっぱり本物だとちがう。そしてこの白い髪の人…どっかで…







『?』








相手は何か金属器らしきものを取り出した。なんだあれ…っ!?







『皆さんッ!!引いてください!!』








「あれは…金属器!?」







黒い霧が出る。絶対嫌な予感しかしない。バレるバレないの問題じゃない。







『イェストル!』








ジンの名を呼ぶ。
武器化魔装状態になる。
周りの人は皆、驚いていた。






『クッ!!間に合え!!』








霧を氷で凍らせる。ついでに、赤い霧も。霧だから冷気を操る私なら凍らせられる。間一髪、彼らに当たらずに済んだ。







「…蓮玉?」








『ふぇっ?』








「蓮玉ですか!思い出しました!私です!ジャーファルです!」







『え!マジですかジャーファルさんですか!!』







思わず帽子を取って挨拶する。
ジャーファルさんは私に暗器のノウハウを教えてくれた師匠だ。まさかこんなところで再開するとは。






「あなた何やってんですかこんなところで!」







『旅ですよ旅!』








「嘘おっしゃい!貴方が好き好んで旅なんてする筈がない!」








失礼だこの人。
いくら私だって傷つくぞ。






 
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ