ふわりゆらりと逃避行
□みっつ
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『失礼しました』
「梢殿…少し自分の立場をわきまえては…」
『麒麟さんは堅いなぁ。もう少し砕けていこうよ。ねー、鳳凰君』
「たまにははじける事も必要だぞ麒麟」
「梢殿の腕の中に収まっている貴様に言われたくはない」
『「何故だ」』
「ちょっと人の家で遊ばないでくれる?」
結局、私もお邪魔しちゃいました。鳳凰君可愛いんだもの。私の腕の中に収めています。
そして麒麟さん、白澤君…うん
『なんかここ二世帯住宅みたいだね』
「やめてお願い」
「梢さんの息子なら大歓迎だが、あのエロジジイのガキは嫌だ」
「僕もお前みたいな年寄りお断りだ」
『鳳凰君も私のこともう少し気軽に呼んでよー。さんって他人行儀』
「私はさんの方が呼びやすい」
『えー』
「梢殿は凄いな」
『何が?』
「我々とちゃんと話す物好きはお主くらいだ」
『白澤君…女の子と…』
「そいつはおいとけ」
確かに、吉兆の神獣三匹そろったところにズカズカ入るのは失礼だろうか。いや、皆フレンドリーだから問題はあるまい。
『皆もそんな奴なんかに敬語使わなくてもいいのにー』
「白澤様ー?
ただいま戻りましたー」
『お?男の子?ついに白澤君そっち系の趣味にも…』
「違うから!!
弟子!!!弟子だよ!」
「うるさいですよ白澤様…あ、鳳凰様、麒麟様、いらっしゃいませ。
で、その人は…」
『梢です。初めまして』
「は、初めまして…桃太郎です。あの…」
「ああ、彼女は神様なんだよ」
「かみ…えぇ!?」
あぁ、また説明しなければならないのか。でも今度は神獣が3人もいる。嘘はつけないと諦めて腹を括ることにした。