その娘、怪奇につき2
□喧嘩の結果
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白澤side
「もしもし…っなんだお前か」
「人がせっかく連絡をしてやったのにその態度はなんですか。」
ラルからの連絡かと思ったが、よりによって一番声を聞きたくないやつからの電話だった。
「僕今忙しいんだ。急じゃなければ後で連絡して」
「ああ、そうでしたそうでした。
簡単に言います。お前の嫁が悪酔いしてるから迎えに来い。」
それだけ言うと電話は切られた。
僕の…嫁?
「まさか…ラル!?」
急いでそこへ向う。
多分居るのはラルがお気に入りの居酒屋。戸を開けると
「终于发现了…」
「やっと来ましたか」
ちびちびと酒を飲んでいるアイツと
『落ち着けボケぇぇぇ!』
「自分!ボケじゃない!
うわぁぁぁぁぁぁ!」
悪酔いしているラルを必死で止めている瑠璃ちゃんがいた。
なにこれカオス…って、言ってる場合じゃない。早く止めなければ。ラルの元に駆け寄る。
「ラル?大丈夫?」
「あー?白た…く」
先程まで、真っ赤な顔をしていたのが嘘のように、どんどん顔色が戻っていく。多分、自分の体温を下げていってるんだと思うけど。
バキンッ
「うわっ」
「ごめんね瑠璃、鬼灯。もう帰る。八寒…春一のとこでいいか、行ってるから。」
僕の目の前に氷の壁を作り、ラルは外に出ていった。多分これは、ラルなりの、拒絶。
『何やってんの』
瑠璃ちゃんが金棒で氷の壁を壊す。
『なんで立ったまんまなの。なんで追いかけたり、引き止めたりしてあげないの!』
「それは…」
『拒絶されたから?お前ア○雪見たのかあんなん愛情の裏返しだろ。』
「ひどい曲解!
いや、大体あってるんだけど!」
『たとえ、ラルが本当に拒絶していたとしても、
あんなんじゃ、ラルは幸せになれないでしょ。』
ほら、行け。
気がつけば、身体が彼女を追っていた