その娘、怪奇につき2

□喧嘩の結果
2ページ/4ページ










白澤side








「もしもし…っなんだお前か」







「人がせっかく連絡をしてやったのにその態度はなんですか。」







ラルからの連絡かと思ったが、よりによって一番声を聞きたくないやつからの電話だった。






「僕今忙しいんだ。急じゃなければ後で連絡して」







「ああ、そうでしたそうでした。
簡単に言います。お前の嫁が悪酔いしてるから迎えに来い。」






それだけ言うと電話は切られた。








僕の…嫁?








「まさか…ラル!?」






急いでそこへ向う。
多分居るのはラルがお気に入りの居酒屋。戸を開けると




「终于发现了…」






「やっと来ましたか」








ちびちびと酒を飲んでいるアイツと








『落ち着けボケぇぇぇ!』







「自分!ボケじゃない!
うわぁぁぁぁぁぁ!」







悪酔いしているラルを必死で止めている瑠璃ちゃんがいた。
なにこれカオス…って、言ってる場合じゃない。早く止めなければ。ラルの元に駆け寄る。






「ラル?大丈夫?」







「あー?白た…く」







先程まで、真っ赤な顔をしていたのが嘘のように、どんどん顔色が戻っていく。多分、自分の体温を下げていってるんだと思うけど。





バキンッ





「うわっ」







「ごめんね瑠璃、鬼灯。もう帰る。八寒…春一のとこでいいか、行ってるから。」






僕の目の前に氷の壁を作り、ラルは外に出ていった。多分これは、ラルなりの、拒絶。






『何やってんの』






瑠璃ちゃんが金棒で氷の壁を壊す。







『なんで立ったまんまなの。なんで追いかけたり、引き止めたりしてあげないの!』






「それは…」







『拒絶されたから?お前ア○雪見たのかあんなん愛情の裏返しだろ。』








「ひどい曲解!
いや、大体あってるんだけど!」









『たとえ、ラルが本当に拒絶していたとしても、







あんなんじゃ、ラルは幸せになれないでしょ。』







ほら、行け。








気がつけば、身体が彼女を追っていた









 
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ