その娘、怪奇につき2
□地獄の補佐官inEU地獄
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『ブブさん、片付け手伝いますか?』
「いや、使用人たちがやってくれるから大丈夫だ」
晩餐会も終わり、ちょっとゆっくり休んでいます。鬼灯とリリスはお散歩だって。
うおっ。珍しい本いっぱいある。
「あ?本か?別に見てもらってもかまわないぞ。
それにしても、瑠璃君はアイツと比べると随分と日本人らしいというか…律儀というか…。仕事もちゃんとやってそうだし」
『ありがとうございます。
日本人らしいというか…まあ、性格みたいなモンです。仕事とかは鬼灯のほうが仕事処理量は断然多いですよ。』
「そりゃ第一補佐官って言うくらいだしな…。というか日本人ってどんなやつでも基本クソ真面目ってイメージがあるのだが」
諸外国から見たらそうなのだろうか。
まあ過労死って言葉があるくらいだからな。
『日本人は自分の仕事を極めるのが割りと得意なんですよ。そのなかで自分ルールとか作るし。クソマジメッちゃあクソマジメですね。
だから過労死なんてモンが出てくるんだ処理上一番めんどくさいんだよ。
んでもってそれにイライラした第一補佐官様が八つ当たりしてくるわ閻魔に泣き付かれるわで迷惑なんだよ少しは休め日本人そして私の休暇をもっと増やせ頼むからクソクソクソクソクソ』
「瑠璃君!とりあえず休め!お前の苦しみはなんとなく分かったから!」
「大丈夫ですか瑠璃」
『落ち着いた…』
半分発狂した私は帰ってきた鬼灯とリリスに介抱されてなんとか落ち着いて、今はやっと日本に帰ってきたところである。「叩けば直る」とかいわれた時、鬼灯をマジでぶん殴りたい衝動に駆られたが。
「もうすぐ着きますよほら…」
「あ!鬼灯君瑠璃ちゃん!助けてよ!
なんか亡者いっぱい溜まっててさあ!」
このとき、私の理性が吹っ飛んだ。
『どいつもこいつも…駆逐してやる…』
「ひいっ!瑠璃ちゃん顔こわい顔怖い!」
「瑠璃、仕事あったんですか…」
『テメーもぶん殴ってやるワーカーホリック!!!』
結局、三つ巴の戦いは朝まで続きました。
「いや、あれほとんど鬼灯様と瑠璃様による閻魔大王拷問大会…」
『唐瓜君?葉鶏頭さんみたく髪の毛全部ぶち抜かれたいんですか?』