その娘、怪奇につき2

□薬剤師助手はいかにして生まれたか
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白澤side







「はあ?雪?」









他の妖怪たちから、桃源郷の一部で雪が降っているので、とめて欲しいとある日いわれた。










「やだよ。僕寒いの苦手〜。
手も荒れるし、雪焼けするし」











「女子かっ!今度女の子紹介するからおねがいしますよ〜!」









「言ったな!約束だぞ!やぶんなよ!」










「わかりましたって!(あ、こいつに頼んだの失敗だったかも)」













マフラーに上着、そして手袋をしてその雪が降るという場所に向かった。
めんどくさいなあもう。



























「へ〜。本当に雪ふってるんだ」












雪は結構積もっていた。
とりあえず、どんどん先に進んでみる。
すると、うずくまっている子供を見つけた。














「ねえ」









「…」









「お前が雪降らせてんの?」









「…自分に話しかけてんの?」









「お前以外誰がいるの」










ハスキーな声。声的に男かな。
こんな子供が雪を降らせてるのか。
正直驚いた。








「自分に寄んないほうがいいよ」








「そんなこといわれたってさー。あ、お前名前なんていうの?」








「言ったら帰ってくれる?」









「やだ」









「じゃあ言わない。」









「…帰ろうかな」










「ほんと?」










「っつ!」










一瞬分からなかった。どうなっているのか。
その子は、目隠しをしていた。








「なんで目隠ししてんの?」








「…長くなるよ?」










その子はいままでのことをいろいろ話してくれた。










「…わかった?自分は危ないの。帰ったほうがいいよ」









「君、やさしいんだね。」









「は?何言って…ふぁ。何これ」










「寒そうだったから。ほら、目隠しはずすよ。」










「や、やめて!」










ちゃっちゃとかえるつもりだったけど、やめた。この子面白そうだ。目隠しをはずしてもまだ目を隠していたから、後ろから抱きついた。








「え、こ、凍るよ!?
話し聞いてなかったの!?」










「聞いてたよー。でもねー、力が制御できないのはさ、




























きっと、寂しいからだよ。




ほら、うさぎって寂しくてしんじゃうって言うじゃん?人の思いの具現が神だからね。」










「…なんだそれ。人のお前に何が分かるんだ」









「人じゃないしー。
ほら、凍ってないよ?」










「!!!??
ほんとだ!」










その子はこっちを向いた。
…あれ










「君、女の子だったの!?
って、やめグフェッ!」










「失礼な。正真正銘女だ」










うん。確かに女だ。
長い睫毛に灰色の髪。そして青色の目。なんか…










「かわいいね。君」










「ぶっ飛ばすぞチャラ男」











「それはやめてよー。ところでさ、君名前なんてゆうの?」










「ラルクバーンだよ」










「長っ。ラルでいいや」











「適当すぎるだろ」












「いいじゃない。ところでラル



































僕と一緒に、暮らさない?」


















































「…夢嗎…」







昔の夢を見た
もう6000年も前になるのか










「白澤ー?今日は早く起きるんでしょー?」









「あ、うん」









僕は何でラルと一緒に暮らそうと言ったんだろう。いや、うれしいんだけどさ。どうおもったかなんて忘れてしまった。











…まあいいや。
今が幸せなら、ね?












「ここにいてくれてありがとう。ラル」












「なにいきなり。気持ち悪い」










そういいながら彼女は、笑った。





 
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