その娘、怪奇につき2
□夜ふかしはね、やっぱりダメだ
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鬼灯side
ドガァッ
「おいどういうことだ白豚」
「いきなり壁破壊しといてなんだ!!」
今は極楽満月にきている。
一日に二回も白豚の顔を見るのは癪ですが、とりあえずいまは言うことがある
「あの薬に催涙効果なんてあったんですか。とんだ副作用ですよ」
「は?何言ってんの。あの安眠薬に副作用なんてないよ」
「何いってんのはそっちですよ。私と話しているときに突然泣くんですから」
「…話の内容さ、聞かせてくれない?」
私は出来るだけ瑠璃との話の内容を詳しく話した。これがなんの役に立つというんですかね。
「それ、全面的にお前が悪いよ。
それは傷ついて流れた涙だ。」
「は?」
何故私なのだろう。意味がわからない。
「瑠璃ちゃんの気持ちも少しは考えたら?」
「…瑠璃の…気持ち?」
「お前…この期に及んで…!」
白澤さんが私につかみかかった。
そこへ帰ってきた桃太郎さんがそれを止める。でも、それは全部遠くの世界のことのように思えた。
「瑠璃……すいません…好きです」
帰りに意味もなく、そうつぶやいた。