番外編

□大丈夫。私がいる
2ページ/2ページ

































「何度でも言ってやります







貴女は、馬鹿だ」










炎へ足を踏み入れた瞬間。
鬼灯に手を掴まれ、引き寄せられた。
なんでこいつはここにいるんだ。
なんで私を助けたんだ







「絶対に貴女ならやると思いました。夜、廊下を歩く音がしたのでつけてみると案の定これです。バカタレ」







ゴンッ







『いっち…』








「しかも管服姿とか、完全に遠出するき満々じゃないですか。何処のアホだお前は。夢遊病なのか」









『…アホ』









「はい?」








『鬼灯のっ…アホッ!
なんで止めた!?私はお前を殺したんだぞ!?わかってるのか!?』







「瑠璃、落ち着いて下さい」











『まともだよ!!至極正常だよ私は!!!それが、それが憎たらしい!!!
なんで!?なんで私は無力なの!?
ねぇ!!鬼灯!!!』











「…はぁ…












“私の自己満足になるかもしれませんが、見てるとイライラするんです。”」







『…は?』








「覚えてません?貴女が初めて私に会った時の言葉です」







鬼灯は私の肩に両手を乗せ視線を合わせる








「その自己満足で私は救われました。他にも、たくさん。






これ以上、私の恩人を、苦しめないで下さい。





お願いですから…生きてくださいっ…!」
















『…丁…は、』








「?」








『丁は…今、幸せ?』








「ええ、幸せです。それどころか、貴女と過ごした時間、地獄に来てからの時間全てが幸せですよ」








『よか……った…』








その場にへたり込む。力が抜けたのと、吐きすぎて体力が無くなったかららしい







「貴女、胃液は普通なんですね」








『?なんで?』








「牛鬼は毒を吐くらしいんですよ」








『へー…ねぇ、私さ、牛鬼と会った時の記憶とか無いんだけど』







「私も鬼火と会った時の記憶ありませんよ」







『あ、そっか。
鬼灯、ごめんなさい歩けないんでおぶってください』







「手のかかるババアですね」








『ババアじゃない訂正しろ』








「じゃあ鬼婆」









始業時間まで後少し
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ