番外編

□丁と自分と
2ページ/3ページ








鬼灯side





「瑠璃は、なぜ鬼なのですか?」






あえて、自分のことを聞かないのはきっと、鬼になりそうな心当たりでもあったのでしょう。そして今着てるのは儀式服。恐らく、生贄にされた後。瑠璃がまだ殺されていない頃でしょう。



「まあ私のせいです。全面的に。」





「そうですか。あと、私は死ぬのですよね?」





「まぁ…はい。」

















「村に、雨は降りましたか?」






降った。結果的に言えばそうだ。だが、私が死んだからではない。瑠璃が死んだからでもない。雨は降らない時もあれば降るときもある。たまたま、長引いただけだ。





「…降りましたよ」





「そうですか。瑠璃は、幸せそうでしたね。」





「そう見えましたか。ならよかったです」






こんな時まで瑠璃を心配するのか、と笑えてくる。昔から相変わらず私は瑠璃にご執着のようだ。




 
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ