その娘、怪奇につき
□お前ばっかりずるいと思うんだ
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やれやれとまた席につくと、お香さんがクスクス笑っている訳で
「愛されてるわねぇ」
『何言ってんだか。ストレス発散の対象じゃない』
「でも、鬼灯様がお土産買ってくるなんてなかなかないわよぉ?」
『え、嘘。私毎回貰ってたけど。』
毎回旅行へ行く時も現世に調査に行く時も私が「いいな」と思った所のお土産は必ずくれた。まぁ殆どがお菓子で一緒に食べていたが
『でも幼なじみだからだと思うな。』
そう。幼なじみだから。この前の金魚草のやつで抱きしめられた時も、幼なじみだから。じゃないと、何だか得体のしれないこの感情を抑えることなんて出来なくて
「ふぅ。二人ともニブチンねぇ…」
『え、それどういう意味』
「二人ともお馬鹿ってことよ」
後日
「只今もどりました」
『あ、おかえりー』
「はい瑠璃、お土産です」
『八ツ橋…と…鹿の人形!』
嬉しそうにギューと抱きしめる瑠璃とそれを満足そうに見つめる鬼灯。そして
「ふふ。和みますねぇ」
「ほんとだね。」
それを見守るお香と閻魔の姿があったそうな