その娘、怪奇につき
□神獣、尻にしかれる
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来てみると、案の定やつは地面に転がっていた。これが神獣とかありえないわ。閻魔様といい、こいつといい…絶対あの世ってどっかおかしいんだと思う。
『白澤さん。起きてください。』
そう言うとこいつはガバッと起き上がった。なんでこんなに元気なのこいつ。
「瑠璃ちゃ〜ん!いらっしやーい!」
そういってこのクソ野郎は抱き着こうとした。
が、次の瞬間、こいつは頭に素晴らしいチョップを喰らっていた。鬼灯ではない。鬼灯はこの展開を予想していたから動いていないんだと思うけど。じゃあこんなこと出来るのは
『ラル!』
「久しぶり…」
ラルしかいなかった。
ラルはここで働いている従業員のような人だ。私達は結構昔からの知り合いで仲も良かった。
「相変わらず綺麗な攻撃ですね」
「ありがと…。君にはまだかなわないけどね。」
鬼灯とも仲が良い。というか、基本的誰とも仲が良い。
「ラル!痛いよ!」
「あ”?」
ただ一人、例外を覗いては。