その娘、怪奇につき

□桃?いらない。
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「うっうわぁ!なんだいこのお姉さん!」





『うっわー!もふもふだね犬くん!猿くんもそのつぶらな瞳がいいね!鳥くんも羽きれい!』




「俺…つぶらな瞳なんて初めて言われた…」





「羽…」





「瑠璃やめなさい。仮とはいえ閻魔大王の前ですよ」





『はいはい。相変わらず手厳しいこと。てかなんでこの子達ここ来てんの?』





「極卒への登録と桃源郷への派遣手続きですよ。何せ特例ですし、早急のものなんでこちらで手続きした方が良いかと。」






…あれ?あ、そっか。犬、キジ、猿って桃タローのお供だっけ。そうかそうか、じゃあさっき言ってた道場破りもどきのお供か…って、天国?




『ダメダメ!この子達は絶対あの変態なんかに渡さない!』





「いえ、派遣するのはこちらの方です」




鬼灯の隣にはすっごい古風な格好をした男の人。
まさかこの人が…




『も、桃タロー?』





「あ、はい。桃太郎です。」






なんだ、この子達が行かなくてよかった。
でもなぁ、どっちにしろあいつんとこいかなきゃいけないかもしんないんだよなー。
私、愛用の頭痛薬切れそうなんだよなぁ。あの子の様子も見ておきたいし。




『鬼灯、あたし今度桃源郷行ってくるね。』





「なぜです?」




『手持ちの頭痛薬切れそうなの。それにあの子の様子も見たいし。』





そうすると鬼灯は少ししかめっ面をした。いや、いつもしかめっ面なんだけどさ。まああの神獣もどきのこと思い出したらそうなるだろうけどさ。




「…私も行きます。」





『え!なんでですか!』





「私が行くと嫌なんですか。私もあの白豚に薬を頼んでいたんですよ。」





『いや、別に嫌ではないんですけど…』





そう言うと彼はでは今度行きますか。と言うと手続きの準備をしに歩いていった。て、まって!私書類まだ残ってたんだ!そう思い鬼灯の後を追った。












「閻魔様、あの二人って付き合っているんですか?」




「えーっと、桃太郎君だっけ。付き合ってはいないのだけどねぇ。すごい仲いいよね。」



三匹と二人は不思議そうに話していた。















ー後日ー



「白豚。今度いつもの漢方取りにいくのでいつでも取りに行けるようにしといて下さい。」




「ちょっとまって、前取りにきたばっかじゃん!」




「用意出来ていなければこれから毎日朝四時に起こしてやりますから。ではまた 」




「ちょまっ」






ツー。ツー。ツー。






「…これも瑠璃ちゃんの影響かねぇ。」






神獣が鬼神に脅されていたそうな。
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