ハルボネビアの舞い
□第九夜
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『へぇー…偵察…』
ある日、紅炎から呼び出され、
何故か偵察の命を受けました。なぜ私なんだ。
「俺の従者は異形が多くてな」
『あ、そこ自覚あったんだ』
てっきり好みで置いているのかと
そうつぶやくと思いっきり頬を抓られた。
『いひゃいっす』
「お前ならまだここに来て日も浅く、腕も立つ。相手にバレずに偵察出来ると思ってな」
『抓りながらひゅひゅめんな』
やっと開放してもらった。
あー、跡になったらどうすんた。
「で、やれるか」
『場所は?』
「バルバットだ」
『えぇ…』
「不服そうだな」
バルバットは、前に一度行ったことがあるが、その時に見た王がこれはもう豚みたいな…
「そこの王に紅玉が嫁ぐことになってな」
『その国を滅亡させればいいんだなわかります』
「半分そんなもんだ」
『え、まじか』
「あんな豚に妹を嫁がせる訳にはいかん。今国では反乱が起こっているらしい。そこに加担してもいい。情報を集めてくるでもいい。
丁度あそこは植民地化させようと軍議でも話が出ていたのだ。丁度いい。」
『シスコンか。』
「ほっとけ。紅玉がここを出るより早くでろ」
『はいはい』