ハルボネビアの舞い

□第七夜
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今日は紅炎の出張にお供です。
なぜ私が一緒に行かねばならぬ。
朝引きずられて絨毯に強制連行させられたのだが。



「ではこの条約は…」




眠い。なにこれ眠い。
条約とかどうでもいい。やだ眠い。















『終わったー!アダッ』




「お前…途中寝てただろ」




『なんで連れてこられたかもわからないのに条約の話とか聞きたくない』





今回は私が正しい!多分!
そこ!わがままとか言わない!





「あぁ、それなんだが、
俺の買い物に付き合え」





『は?』





いやまて、なぜ買い物なんだ。紅炎が買い物とか、買い物(笑)にしかならなさそうなんだけど。つーか買い物とか頼めばいいじゃん。なんでわざわざ紅炎が?




「いや、今度紅玉の誕生日でな」





『それを早く言えバカ野郎ぉぉぉ!
ヤッフー!紅玉に何買おーーーかなぁぁぁぁ!』





この時、紅炎は自分の妹の身の危険を感じたらしい。いやさ、確かに私は変態じみてるよ?けどさ、紅玉ちゃん可愛いから仕方ないじゃないか!小さい頃男に囲まれた生活してたんだからしょうがないよね!うん!私は正常!























「これはどうだ?」




『髑髏とか…紅玉が付けると思うか』





うん。買い物ついてきて正解だったわ。この国は装飾品が有名で、今は城下に来てるんたけど、紅炎センス悪い。死ぬほど悪い。



「これは」




『蛇の抜け殻のピアスとか…紅玉泣くぞ?』






うん。だめだ。
紅炎に好きなの選ばせるよていだったけど、このままじゃ紅玉が泣くハメになる。




『なんかこう…これをしたら紅玉に似合うなってやつとか…ない?』




「ふむ…」





『今まで誕生日プレゼントとかどうやって選んでたんだお前』





「買う暇が無くてな」





『このクソ兄貴』





その時、紅炎がそこにあった金の髪留めを手にとった。綺麗な装飾が施されていて、なかなかいいものだ。なんだ、紅炎もちゃんと選べるんじゃないか。





「これは、お前に似合うな」




『ブフッ!』





いきなり衝撃発言をしてきた。
なにをいっとんだこいつは。大体、今は紅玉の誕生日プレゼント買いに来てんのになぜ私に似合うもの見つけた。




『ちょ、紅炎』




「ふむ。やはり似合うな」





やめろぉぉぉぉぉ!
なにナチュラルに髪につけてるんだぁぁぁぁ!
やめて!一人だけ満足すんのやめて!




「…買うか」




『紅玉のやつ買いに来たんだろうが!』





私の言葉も聞かずに買いやがったよあのやろう。しかも値段きこえたんだけど。めっちゃするんだけどこれ。





『いいの?』




「今日買い物に付き合ってもらってるからな。礼だ。」






紅炎にも慈悲というものがあったんですね(真顔)
その後、なんとか納得するものを選べ、買い物は終了したと思ったんだ。
けど、終了してなかった。




「お前…そう言えばそれと官服以外に服持っているのか?」





『いや?』







「…ついでに買いに行くか」





『やめろぉぉぉぉぉ!お前に選ばせたくないぃぃぃぃぃぃ!』





「ふむ、これがいいかもな」





『人の話を聞けぇぇぇえ!』






今日わかったこと




紅炎は自由すぎる




センスがまるでない




なんでこんなのがモテるんだろう







以上!







 
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