ふわりゆらりと逃避行

□むっつ
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『あ、白澤君だ』








「げ、梢さん」








『げ、とはなんだ。しかもさんって』








「え、痛い痛い痛い痛いすいません…じゃなくてごめん!!」







あって5秒で神獣の頬をつねる梢は流石である。どうやらその神獣は花街の帰りらしいが






『またファイト一発してきたの?
女の子は大切にしなきゃだめだよ』







「え、大切にしてって」








『してるんだったら、お金払ってやらない。それに、一度相手にした女の子はちゃんと責任もって引き取らないと』






梢の(無意識の)上目遣いに少し赤くなる白澤であったが、すぐにまた冷静になる。






「そんなこと言われても…男は色々大変なんですよ…」







『男じゃないからわからないけど…じゃあ私の相手でもする?』







「え、いやいやいやいやいやいやいやいや!!!できません!!!」







『ね、女の子にはそういう態度で望まないと』






なるほど、今ので白澤は無意識にお店の娘と普通の娘を区別している、というのを証明したらしい。







「…貴女は相変わらず…」








『あ、そうだ。美味しいお店見つけたんだ。辛いやつ。食べに行かない?』







「…桃たろー君呼んでも?」








『全然いいよ!』






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