ふわりゆらりと逃避行
□むっつ
1ページ/2ページ
『あ、白澤君だ』
「げ、梢さん」
『げ、とはなんだ。しかもさんって』
「え、痛い痛い痛い痛いすいません…じゃなくてごめん!!」
あって5秒で神獣の頬をつねる梢は流石である。どうやらその神獣は花街の帰りらしいが
『またファイト一発してきたの?
女の子は大切にしなきゃだめだよ』
「え、大切にしてって」
『してるんだったら、お金払ってやらない。それに、一度相手にした女の子はちゃんと責任もって引き取らないと』
梢の(無意識の)上目遣いに少し赤くなる白澤であったが、すぐにまた冷静になる。
「そんなこと言われても…男は色々大変なんですよ…」
『男じゃないからわからないけど…じゃあ私の相手でもする?』
「え、いやいやいやいやいやいやいやいや!!!できません!!!」
『ね、女の子にはそういう態度で望まないと』
なるほど、今ので白澤は無意識にお店の娘と普通の娘を区別している、というのを証明したらしい。
「…貴女は相変わらず…」
『あ、そうだ。美味しいお店見つけたんだ。辛いやつ。食べに行かない?』
「…桃たろー君呼んでも?」
『全然いいよ!』