その娘、怪奇につき2
□メリークリスマス!!(じゃない)
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今日はクリスマス…ではなく、冬至の大掃除である。
決して、決して、針山に亡者くくりつけてクリスマスツリーみたいにしてる訳ではない。
『…で、なんでお前サンタになってるんですか閻魔様。地蔵菩薩様も』
地蔵菩薩様もはや
マル○メ味噌の坊主+せん○君の格好みたいになっている。トナカイですよね。きっとトナカイですよね。
「いやぁ、賽の河原の子達喜ばそうと思って…」
「あ!瑠璃さまだ!」
「瑠璃さまー!」
『うおっと。お久しぶりですねみなさん。』
私は何故かここの子供達に好かれている。嬉しいのだが、この子達が地獄にいる限り拷問対象となってしまうので、こっちとしては複雑な気持ちである。
「突き放せないのが悪いんです」
『また鬼灯はそういうこと言って…』
こいつは厳しすぎるんだ。あれだぞ?あの顔で「悪いこはいませんか」とかいってたんだぞ?なまはげか。子供が泣くわ
「瑠璃さま大好きー!」
「俺、将来瑠璃さまとけっこんしたい!」
『あはは。楽しみですねぇ。』
その時、何故か鬼灯に担がれた。
え、めっちゃ恥ずかしいんだけど!
『な、にすんの馬鹿!離せっ!』
「すいません。瑠璃は私が貰うんで貴方達にはやれませんよ」
「えー!
でも鬼灯さまならしょうがないかー」
じゃない!そうじゃない!
てかさっき、「私が貰う」って…
「おや?どうなされたのですか?
顔も手で覆って。」
『…とりあえず、おろしてくれたらありがたい。閻魔様と地蔵菩薩様いるし』
「ふふ。微笑ましいですね」
『どこがですか』
次の場所に着くまで、おろしてもらえませんでした。そして獄卒たちの、「なんだ、いつものことか」みたいな目がマジでイラついた。