その娘、怪奇につき2

□メリークリスマス!!(じゃない)
1ページ/4ページ













今日はクリスマス…ではなく、冬至の大掃除である。
決して、決して、針山に亡者くくりつけてクリスマスツリーみたいにしてる訳ではない。






『…で、なんでお前サンタになってるんですか閻魔様。地蔵菩薩様も』







地蔵菩薩様もはや
マル○メ味噌の坊主+せん○君の格好みたいになっている。トナカイですよね。きっとトナカイですよね。






「いやぁ、賽の河原の子達喜ばそうと思って…」







「あ!瑠璃さまだ!」







「瑠璃さまー!」







『うおっと。お久しぶりですねみなさん。』







私は何故かここの子供達に好かれている。嬉しいのだが、この子達が地獄にいる限り拷問対象となってしまうので、こっちとしては複雑な気持ちである。







「突き放せないのが悪いんです」






『また鬼灯はそういうこと言って…』







こいつは厳しすぎるんだ。あれだぞ?あの顔で「悪いこはいませんか」とかいってたんだぞ?なまはげか。子供が泣くわ






「瑠璃さま大好きー!」







「俺、将来瑠璃さまとけっこんしたい!」







『あはは。楽しみですねぇ。』








その時、何故か鬼灯に担がれた。
え、めっちゃ恥ずかしいんだけど!






『な、にすんの馬鹿!離せっ!』







「すいません。瑠璃は私が貰うんで貴方達にはやれませんよ」







「えー!
でも鬼灯さまならしょうがないかー」







じゃない!そうじゃない!
てかさっき、「私が貰う」って…








「おや?どうなされたのですか?
顔も手で覆って。」







『…とりあえず、おろしてくれたらありがたい。閻魔様と地蔵菩薩様いるし』






「ふふ。微笑ましいですね」








『どこがですか』








次の場所に着くまで、おろしてもらえませんでした。そして獄卒たちの、「なんだ、いつものことか」みたいな目がマジでイラついた。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ