番外編
□丁と自分と
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「どうも」
『なぜに』
おい。なぜここに丁が居るんだ。
いや、可愛いけど。なぜ。納得出来ないよアホ。
「おや、ここに居ましたか」
『ここにいたって…ぶふぅっ!』
「うわっ!何このねぇちゃん!」
えーと多分あれだよね?
私の子供時代だよね?
なんで!?なんでいるの!?しかも鬼灯と!ますますわかんなくなってきたんだけど!でも可愛い!自画自賛と言われてもいい!ロリっ娘万歳!
「瑠璃、下がってください。この人多分危険です」
「大丈夫!私も自分の身は守れるよ!」
『なんで昔の自分に変質者扱いされなければならないのだろう…』
「全体的にあなたがわるいでしょう。実は昨日レディ・リリスにこんなのを貰いまして」
何か袋を出したのでひったくる
『…"oneself in a mirror"?
……"鏡の中の自分"…か 』
説明文を読む。
この飴を食べると子供の頃の自分が実体化する…らしい。そんでもって期間は1日…
『お前…昨日の飴はまさか…』
「面白そうだったので。試しに私と瑠璃に服用させてみました。」
『なぜ私に服用した』
「そしたら朝、こうなっておりまして。」
とりあえず、今日1日面倒を見ることになりました。
四人でいようって言ったのに、子供二人は「まずは大人の自分と対話したい」と来たもんだ。こんな大人びてる子だったっけ、自分。
「で、説明お願い出来ますか」
『何が?』
はい。こちら瑠璃側。
早速質問されました。まあ当然っちゃあ当然だけど。
「なんで丁が大人になったら鬼になってるの。しかも私も」
『…それは…ごめん。』
「相当な恨みとか持たないと鬼にはならないって聞いたよ」
『え?誰に?』
「ウワハル・シタハル」
そうだ、あいつら知識の神だ。
余計なこと言いやがって。この子が心配するだろーが。
『まぁ…色々あって…ね』
「ふーん。じゃあもう一個
丁は、鬼になってから、幸せ?」
『…うん。幸せだよ。』
そう言うと、彼女は「よかった」と、ニコッと笑った。
我ながら、なかなかいい子に育っているなぁ。なんで途中からこんなんになっちゃったんだろう。