怪奇な娘と一人のみなしご

□そのろく
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「こほっ」






丁が珍しく風邪を引いた。それなのにまたいつもどおり外に出す家の奴らもどうかと思うからあとで口寄せして
ち・ょ・っ・と、痛い目合わせてもバチは当たらないよね?




「瑠璃、いつもより怖い顔になってますよ。」




『ということはこの顔よりいつも可愛いと受け取ってもよろしいのだろうか?』





「……」




『無視はやめて!一番傷つく!』




とりあえず、お寺まで丁のこと運ぼうかな





パチーン




『いだぁっ! 』




「自分で歩けます。…怪力女(ボソッ」





おい、最後の一言を私は聞き逃さなかったぞ?そこから何故か叩きあいが始まったが、丁がグーパンで私を殴るという鬼の所業に出た上、「次やったら五発で殺る」という発言によりその場は収まった
















「おわっ。すげー熱だな。とりあえず寝とけ 」





「…平気…いたっ」




「ばーか、平気じゃねぇだろ寝とけ」





病人にデコピンする坊主とかまじぶん殴っていいかな?
お師匠様に抱きかかえて丁は無理矢理布団に寝かせられた





「んじゃ、わしちょっと出掛けてくるから後頼んだ瑠璃」





『死ねジジイ』










さて、なんか丁くんの熱が上がってきてるのだが。どうしましょう。一応布は水を含ませていちいち交換してるけど、なんか寝苦しそうだし。丁が寝ている間に他の巫女の子に頼んで看病を任せた。








え?どこ行くかって?薬草を取りに行くんですよ
万病に聞くと言われる薬草があるんだけど、森にしか生えてないからさ、神社の子達には取りに行かせられないし
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