怪奇な娘と一人のみなしご

□そのに
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『てーい。どこー?』




今日もいつもの場所に来るが丁がいない。まぁ最近はよくあることで、そこらの木を探した。すると、葉の合間から見える黒い髪。その木に登ると





『見っけ』




「…どうも」





最近、丁は木登りという技を覚えたらしく、木に登って隠れることが多くなった。まあ十中八九私のせいだが。




『木に隠れたって無駄だよ馬鹿』




「見つかる場所にいないとあなた泣くでしょう」




『泣かない!多分』





そう言いながら隣の枝に座った。そこで丁のある異変に気が付く。顔色が悪い。そんでもって、目もなんか生気ないし。まさかと思い丁の胸に手を当てる





「何するんですかついに何かに目覚めたんですか」




『目覚めるか!それより丁、あなたご飯食べてないでしょう。それも昨日から』




「…なんでですか」




『これでも曲がりなりにも巫女だからね。透視くらい教わってるさ』




そして、透視して見えたのは、夜からずっとここにいる丁。どうやら仕事の邪魔だと追い出されたらしい。



『よっしゃ』




「なにしてるんですか」




私は袖をたくし上げ、紐で結ぶ。
そして





『ちょっくら昼飯調達に行ってくる』





「は」





渾身のドヤ顔をしながら言うと私は枝からジャンプし、川にダイビング。
よしっ!頑張るか!
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