その娘、怪奇につき
□ニャパラッチ大作戦
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『へぇ、取材、ですか』
「そうですにゃ!」
目の前にいるのは可愛い猫。
とうやら記者らしい。
なんかなんでも答えたい気分になる
「まずは写真を1枚お願いしてもよろしいですかにゃ?」
『いいで…あ、鬼灯 』
その瞬間、猫さんは血を吐き出した。
どうした。
「おや、どうしたのですか小判さん」
「にゃ、にゃんで、あんたはこうゆうときいっつもくるんだ!」
「どうでもいいでしょうそんなこと。それより瑠璃、そろそろ仕事に戻りますよ。今日はあのアホがヘマしていつもより仕事量が多いらしいですから」
『うわぁ…やだなぁ…』
「ちょ、ちょっと待って下さいにゃ!」
小判ちゃんの方を向こうとしたけど、私はズルズルと法廷へ引きずられていった。
『あ、また会いましたね』
仕事が終わり、外に出ると小判ちゃんがまたいた。
「にゃ!お疲れ様にゃ!」
『ありがとうございます。もしかしてずっとここにいたんですか?』
「いや、帰りに通っただけにゃ!でもここで会ったのも何かの縁。少し質問してもよろしいかにゃ?」
『いいですよ。』
記者に質問されるなんて、私も有名になったもんだな…。
「瑠璃さんはいつから第二補佐官になったにゃ?」
『うーん。イザナミ様が抜けてから…ですね。その前は鬼灯の直属の部下でした』
「彼氏はいるのにゃ?」
『いません。作ってる暇がない。』
「して、鬼灯様との関係はいかに?」
『ただの幼馴染です…って、ちょっと、』
なんか質問の方向がズレてる気がする。あれー?仕事に関しての質問だったはずだよねー?
「どうしたのにゃ?ケータイなんか取り出しt…て、にゃ!?」
高速でボタンを押し、一通り調べ終わった所で一言。
『週刊三途の川、記者の小判さん。
最近私、猫を使った料理にはまってるんですよ』
「ニャ!?」
『これから食堂に御一緒してもらえますか?あ、なんなら受苦無有数処とか孤地獄に行きます?私お気に入りなんですよ』
※受苦無有数処は目上の者に対して嘘をついた者が落ちる地獄。孤地獄はオーダーメイドで責苦を行う地獄です
「よ、用事を思い出したので帰るにゃ!」
『あらそうですか。お気を付けて』
小判さんは恐ろしい勢いで帰っていった。
「お疲れ様です」
『なんだ見てたのか。いたなら追っ払ってくれてもよかったじゃない。』
「自分でやらないといつまでも追いかけてきますからね。瑠璃、夕食は取りましたか?」
『あ、忘れてた。まあいいよお腹減ってないし』
「ダメです!というか最近あなたご飯を取る時間が不定期でしょう!?今日は私が特別に作りますので食堂行きましょう!」
『お前はお母さんか!
てかやめてお前絶対野菜多めに入れるだろ!野菜苦手!』
その後、目が妙に生き生きした鬼神に担がれて食堂に連れていかれました。小判さんがこの様子を見てなくて本当に良かったと思う。