その娘、怪奇につき

□酒は飲んでも飲まれるな
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桃太郎side






「うぅっ…」







朝からトイレうるさいな…
まぁ俺は昨日の白澤様のお酒の片付けをしている訳で。ほんと酒癖悪いなこの人。ラルさん出掛けててよかっt






「ただい…」




バターンっ





「ラルさんおかえりなさい。そして現実を見てください」





帰ってきたラルさんが音速の速さでドアを閉めた。この人も苦労してるなぁ




「なにしたのこれ」





「昨日白澤様女性とが飲み過ぎてしまって…て、ラルさん、トイレは今白澤様が」








バンッ




「え、ラルなんでぶふぅっ!」




「自分が居なくなるとこれかなんなんだお前言ったよな飲みすぎんなってこの野郎」




「やめてっ!いまやられると吐く!」




「ほーら、吐け吐け。吐きすぎて体の中のもの全部出して死ね」




「トイレに顔つっこませんのはやめてお願い!」





















まぁ、しょうがないと思うので特に何もしません。しばらくすると、ラルさんとげっそりした顔の白澤様が出てきて、お粥を作ってと頼まれた




「毎回懲りずにやりますね。
この人、日頃の不摂生が原因で薬に詳しくなったんですかね。」






「違う違う。こいつは毎晩女遊びして体力持たないから”元気になる薬”を作ってたら詳しくなったんだって。てか"元気になる薬"ってなんだか未だにこいつ教えてくれないし。」





「最低だなこの人。てかラルさん意味知らずに説明したんすか」





「人類の進歩はいつだって欲から来てるんだよ。あとラルにはその意味絶対教えない」










それにしても…この酒の量は飲みすぎだと思う。お酒弱いくせにいっぱい飲むんだなこの人。





「こんなにお酒飲んで…鬼灯様や瑠璃さんにとやかく言われても言い返せませんよ。」





「そうそう。あの子達と違ってお前は酒弱いんだから」




「あいつらは鬼だよ…ウワバミさ」






「じゃあ一つ負けてるね」






やっと静かになった。
今日はお店お休みかな。店主がこんなんじゃ…












「まだ行けるよ!衆合地獄行く!迎え酒だ!」




「は?」




え、何故そうなった。
てか二日酔いでまだ飲むのかこの人。
ラルさん呆れて掃除しに行っちゃったよ。








「てか近所に養老の滝あるじゃないですか!あのお酒がいっぱい出る!」





「あそこは女の子がいないじゃない!それに一種類しかお酒ないし、いろんなお酒をちびちび飲みたいの!」





「女子か!」





まあこの人は止めても無駄だろうからな、準備しようとすると







バンッ





「自分も…行く」




「あれ、ラルさんが行くなんて珍しい」




てかラルさん顔面蒼白なんですが。
なにがあったんですか









「どうせ止めても行くだろうし、借金地獄になりたくない」





そう言って見せてきた一枚の紙。











…《請求書 五十万》…!?
なにやってんだあの人!











ラルさんが出かけに行こうとした白澤様をぶん殴っていた
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