その娘、怪奇につき

□精神的運動会
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「諸君。今年もこの大会がやってきました。獄卒大運動会。
 新卒も先輩も一丸となって楽しんで下さい。」




はい。これから運動会です。
今年で百回目らしく、今年の委員長は何故か鬼灯がすることになりました。
嫌な予感しかしないんだけど。



「今年は瑠璃のことや、運動は筋肉とか思っている奴らのために色々見直しました。」





『なぜ私のことを配慮した』




「もともとチートすぎるからね。瑠璃ちゃんも鬼灯くんも」





『何がですか』





「その能力的にだよ!」









第一種目 借り物競争




「あ、瑠璃様も参加するんですか」



『うん。借り物ってなんか楽しそう』




楽しそうと思ったのは嘘ではない。たださ、





「瑠璃は借り物にまず出てくださいね。第三レーンですよ(ニッコリ」





絶対なにかあります。無理です。鬼灯の笑顔怖かったよ。なにか企んでる笑顔だったよあれ





「位置について、よーい…」






ドガァァァァァァァン!





「さあ始まりました借り物競争」





呑気にアナウンスしてるけどバズーカってなんなのよ。腰抜かしてる人何人かいる中で茄子さんと唐瓜さんが立ってるのが素晴らしいよ。





「おっと、瑠璃さん速い。とりあえず転んでください」




おいアナウンスやめろ。
とりあえずそのレーンにあった紙を取る。なにかななにかな…








《文句を言える同じ役職の人》






え、死ぬんだけど。
同じ役職とか鬼灯しかいないじゃん。
あの拷問狂に文句をいう=死だよね。
これ絶対あいつ狙ってきたよね。








「おや、瑠璃さんが止まって…おっと、こちらに走ってきます」








『…鬼灯…』





「なんでしょう?」





『…来い、拷問狂!!!』





「ほっ、鬼灯様ぁぁぁ!」




鬼灯に向かって糸を出し、彼の手に絡み付けてそのまま引っ張って走り出した。そしてそのままゴール。死にたい。





「はい。お題は?」





無言で紙を差し出す。既にわかってるくせにこのやろ。
鬼灯は少し口角を上げたかと思うと




「三つで手を打ちましょう」




『おいビデオカメラしまえ』





三つかぁ…















『うーんと、まずドS過ぎて毎日が持たない。』




「性格だから仕方ありません」




『あと、仕事多い減らせ』




「それ閻魔に対してじゃないですか。とりあえず閻魔大王死んでください」




「なんで!いや確かに仕事多くしてごめんね!?」








『あとー、えーっと…
あ、
















あんまり徹夜し過ぎんな。体壊すぞばーか。』






「ごちそうさまです」





『え?』






「あ、茄子くんゴールです。
これは…素晴らしい。《誰かのズラ》クリアです」






おい普通にアナウンスすんな。なんだごちそうさまって
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