その娘、怪奇につき2
□雑談閻魔は仕事しろ
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鬼灯side
迂闊にもあの飲み物を瑠璃に飲ませてしまった。それだけでも後悔の念が渦巻く。何故あそこに置いていたのか。
「いまさら何思ってもしょうがないよ鬼灯君。」
「…ですが」
「すぐ戻ったんだし、そんなに思い詰めることはないよ」
大王はいつも前向きに考えてくれる。だからこそ、この地獄が成り立っているようなものだが。
「はぁ…
まさか瑠璃が人間に戻る副作用が起こるとは…」
このジュースも魔女の谷生産。同じく魔女の谷生産のホモサピエンス擬態薬の効果が出てもなんの不思議もない。想定外だった。
「だけど、人間の瑠璃ちゃんもかわいかったよねぇ」
「張り倒すぞエロ大王」
「なんで!?」
かわいかったのは認めますよこんちくしょう。でもですね、人間であったことはなるべく思い出させたくないんですよ。自己中心なこととはわかっていますが。
《『鬼灯…ごめんねぇ…』》
あんな顔、させたくない。
『鬼灯ー!書類置いてきたけど…なんかミスっぽいのが…』
「…ああ、わかりました」
平常運転な彼女を見て少し、気が楽になる。だがすこし調べものをしなければならない。
なぜなら
ジュースを飲んだ後の彼女の目が、青色だったのだから。