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□甘酸っぱい恋
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『甘い恋10題』
*2*
「は?どこが?」
「いやー顔はさ?中の…下?だけどな?」
「興味ねぇよ」
「でもよ!ほんと誰にでも優しくて気が利くってところが人気なわけよww」
「人気、ねぇ…」
クラスの女子のことなんて正直微塵も興味ねぇ。
やたら告られることはあるが、何も思わないし、
表面上の俺しか見てないバカな女共に好意を抱くことなんか有り得ない。
だが、
つるんでる奴らはそういった話が好きらしい。
まあこいつらもアホなんだろうな。
「花宮なら落とせんだろうな〜」
「ふはっ。当たり前だろ?お前とは出来が違うんだよ」
「ひでー言われようwwでもよ…」
「あ?」
クラスの、地味で影の薄い奴の話をしている。
そんな奴がなんで話題になるかなんて知らなかったが、"優しさ"ってやつがどうも目を惹くらしい。
「千羽、誰とも付き合ったことないみたいだぞ〜?」
「だから?」
「お前でも無理かもってな〜ww」
こいつ俺に喧嘩売ってるつもりか?アホくせぇ。
けどまぁ、最近面白いことの一つもない。
少し乗せられても、暇潰しくらいにはなるかもしれないな…。
「…暇潰しにもなんなかったらてめぇ殺すかんな?」
「え!?本気で???」
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