storyA

□バーゲン
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オレは何とかその場を離れると、見られてなかったか、周りを一睨みした。幸い、誰も気付いて無かったようだ。

「じゃあね、みんな」
ブルマが一緒に戦った皆を見送ってる間、オレは手近な木の下で見送ることにした。もちろん、いつもの腕組みポーズだ。
…クリリンだけがオレに近寄って来る。
「…お前も顔が赤くなるんだな!……ブルマさんと幸せにな!」
「!」
ニヤニヤ顔で言われた!
見られていたのだ!
「じゃあな!」
慌てて走り去るハゲ頭。
オレは怒りでワナワナと震え、攻撃姿勢を取りかけたが、そうだ、戦いは止めたのだ。
皆が帰って行き、静かになったリビング。ブルマの母が、また紅茶とやらの赤い飲み物を入れている。
「あらあ、ベジータちゃん、お茶はいかが?」
にこやかに話しかけられ、オレは調子が狂ってしまった。初対面からオレを恐れない、平然と微笑むこの地球人…正直苦手だ。

ソファに腰掛け、慣れない飲み物に四苦八苦していると、ブルマがやって来た。
「ベジータ、ここにいたのね。ところで、さっきクリリンと何を話してたの?」
「……!」

「何赤くなってるのよ。エッチなことなんでしょ?」
隣りに腰掛け、体をすりよせて来やがった!
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