storyB
□絆
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「じゃあ、おやすみなさい、ベジータ」
「ああ…」
ベジータは就寝前の妻の一言に、微妙な戸惑いが含まれていることに気付いた。
思い当たるふしが特に無いベジータは、少々気にはなったものの、長年の規則正しい生活ゆえか、間も無く深い眠りに落ちて行った。
どのぐらいたっただろうか。
ふと気付くと、隣りに寝ていたはずのブルマがいない。
カタ…小さな音がしたその方向を見ると、ぼんやりとたたずむ妻の姿があった。
手にはほんのり光を放つ小さな機械…ドラゴンレーダーを持っている。
ピッと小さな音をたてたところを見ると、スイッチを入れたのだろう。
『あと…つ』
小さく呟き、スイッチを切ると、静かにそれをしまった。
(ドラゴンレーダー?何故だ?)
静かにベッドに戻った彼女は、何事もなかったかのように、夫の横で眠りについた。