物語 參
□children
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「アレンくんなんて大嫌い!!」
「僕だって大嫌いです!!」
こんな子どもみたいなやりとり…
リナリーは瞳に涙を溜め
僕の部屋を出ていった
部屋には扉が閉まる音だけが悲しく響いた
力なくベッドに身を投げる
目を閉じると脳裏には
リナリーが言った“大嫌い”と
瞳に溜ったリナリーの顔が頭から離れない
嫉妬心が招いたくだらない喧嘩
相手を傷つけ…つけられ…
つい頭に血がのぼり
悪態を吐けば悪態で返される
まさしく売り言葉に買い言葉
リナリーが気にしてることを平気で言ってしまう…
こんな子どもみたいな僕が一番大嫌いだ…
謝らなきゃ…