君唄

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11/16(Tue) 00:29
鳶雅盜


【武蔵野の黒土と苔】

庭の至宝の大杉苔は武蔵野の地には馴染みにくい

移植をしても数年の後には絶え消える

だから私は黒土を綺麗に均し景石や飛び石と黒土の際にメリハリを付けて苔庭とは異なる趣きを試みる


山紫水明京都の庭園にある苔庭とは比べられない

気候の違いはどうしようもない

黒土を観せる庭には塵一つの雑物も残さず美しい黒を小さな景石や飛び石で引き立てる


専用の道具で地表の起伏を平らに均す

水打ちを心掛け土を乾かさない様に気を付けていると良い事もある

京都の大杉苔とは行かないが黒土の表面に目の細かい銀苔が付き始めるのだ

銀苔は成長すると厚みを帯びて目の細かい絨毯の様な美しさが現れ始める

この銀苔の繁殖維持に何度失敗した事だろう

水打ちの加減が難しい

乾いてもダメで水をやり過ぎても元の黒土の表面に戻ってしまう

出始めは細かい粉が付着している様な物だから掃き掃除一つも気が抜けない

筆の様な柔らかい毛で出来たハケを使ったり大きい塵なら素手でつまみ取る

荒い箒で引っ掻いてしまうと折角付着した苔の元がダメになってしまうからだ


気候的住み易さはどうか判らないが殊苔に関する環境を思うと京都と言う土地が無性に羨ましくなる

一昔前

苔の美を見たいが為に何度が京都の庭園回りを繰り返した事がある

濃淡様々に織り成す苔の彩りに何度溜め息をついた事だろう


私は長らく庭仕事の手を止めている

春になったら少しでも体の具合が良い時に少しずつ

新しい庭の作庭に取り掛かってみようか




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