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□甘い罠
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ん…、

寒い。あれ…毛布はどこだ?

「ジャン、起きたか?」

ん…起き…

「エレン!?ハッ!?」

待ってくれ、頭がズキズキと痛んで思考が回らない。
何故俺はこの男と同じベッドで寝ているのか。
そもそも何故俺は全裸なのか。
こいつも半裸ってことは…

「大丈夫かジャン。さっきから赤くなったり青くなったり。飽きないなお前は」
止めてくれ。笑顔で何言ってるんだこいつは!
「頭撫でるんじゃねぇ!おまっ…!まさか…!」
信じないぞ…俺は…!
この死に急ぎ野郎とやったのか!?
「お前が炭酸で酔うとは思わなかったぜ。ベロベロに酔って…」
「信じねぇ!俺が、いつ!」

「昨日、酔ってたお前をベッドまで運んだら、抱きついてきたじゃねぇか」

嘘だろ…?ミカサならまだしも、いや、女子に迫っちゃだめだが…

こんな奴に俺は盛ったのか?

「ジャンが言ったんだぜ。お願いだ…○○て。俺、お前のこと初めて可愛いと思った」

「俺は…なんてことを…それがもし本当なら」

「アルミンにも聞いてみろよ。昨日の俺らの声うるさかったか?って」

「け、結構だ!くそ!お前の首の痣、俺がつけたんだろーな!きっと!(泣)」

半ばヤケクソに言ったが、全裸で妙に腰はスッキリしてるし、エレンの首には痣がある。

こんな十分すぎる証拠を、疑う気力もない。

「そうだお前のだ。納得したか?」

「するしかねーだろ!?こんな…」

「それじゃあ、よろしくな」

今度は真剣な眼差しで見つめてくるエレン。

なんか、嫌な予感しかしない。

「よ、よろしくって…?」

「付き合うんだろ、俺たち」

俺は言葉すら出なかった。

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