With love from Oborozukiyo

□encounter
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ローは自室で医学の本を読んでいた。

コンコン

ペンギンか。
「入れ」

ガチャ

ぺ「島が見えました。2日程すればログも溜まります。島は至って平和そうです。なんせ田舎島ですし」

ロ「上陸するぞ」

ハートの海賊船はロトス島に上陸した。

今日は一段と綺麗な朧月夜だな。
奇妙なくらいだ。

ローは甲板に立ちその月夜を眺めた。

すると浜辺の方から歌声が聞こえてきた。

無意識にその声のする方に足を進めた。



綺麗な歌声だった。
透き通っていて吸い込まれてしまいそうなそんな声だった。




--------------綺麗な女だった。

黄金色に輝く髪が海風で靡く。
その長い髪が靡くごとにキラキラと光る。
目を閉じて歌っている。

その姿はまるで天女だった。





歌い終わると女は満足そうに笑った。


不意に目があった。

女は俺の姿を見ると驚いて一目散に逃げた。


「あ、おいっ!!」
とっさに声をかけてしまった。
声をかけられずにはいられなかった。



もうそこに女の姿はなかった。



ぺ「船長、どうかしましたか?」
俺の声を聞きつけてペンギンが降りてきた。

ロ「いや、何もない」

ローはニヤリと笑った。


ぺ(またこの人はよからぬ事を考えているな)
そう思わずにはいられなかったペンギンだった。
 

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