桜
□春 〜桜〜
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―――――――「本当ごめん。大丈夫だから。」――――――――
昨日は泣きすぎたなぁ…
初めて、未唯、家族以外の人の前で泣いた。
私はあの後、優心君にお礼を言って、腫れぼった目を気にすることなく走って家に帰った。
気持ちがすっきりしている。
あのことも気づけたし、
これも優心君のおかげなんだと思うと、、、
ふわぁ〜
あっ!ダメだよ陽翠!
赤面しない!
よしっ。
もうすぐ体育祭も始まるし、頑張ろう!
「おはよー!」
そして今日もいつもの楽しい一日が始まる。
********
「さぁ〜てもうすぐ体育祭があるわけだが、強化期間で体育の授業が2時間行われることになっている!このころになるとバテて体調を崩すやつが出てくる!ちゃんとメシ食って、寝て、この行事が成功するように努力すること!」
HRでごっつーが(本当は田中先生)言ってた体育祭どんなのだろう…
部活も始まるし、初めてがいっぱいだ〜!
「陽翠」
あ、優心君…
「大丈夫か?」
「うん…ありがとう、昨日は。」
昨日よりちゃんと喋れてる。
「いや、別に大したことしてないし…」
大したことない、だと!?
もしかして…ジゴr…
いやいやいや、それは、ね。うん。
ない。
でも、キュンとしてしまうよあれは。
「そういうことは、好きな子にしないといけないんだよ。優しすぎると誤解されるよ!」
自分の気持ちが悟られないように必死に言葉で隠す。
「・・前なら・・・いい。」
「ん?聞こえなかった!」
「もういい!どーも。」
?逆ギれされた・・・なんで!?
触れないでいたほうがいいのかも。
「そういえば、優心君はなんの種目やるの?」
「綱引きと、二人三脚と、メドレー。」
「未唯は?」
「私もそんな感じ。」
「そうなんだ。。。」
男子と仲のいい優心君は相手も昨日で決まったらしい。
未唯も決めてる。。。
私も決めなきゃな・・・
と思っていた矢先、
「「「篠宮さん!!」」」
「は、はい!!!」
「「「ちょっといいですか!?」」」
えっ、ええええええええーーー!?
「「陽翠!?」」
最後に優心君と未唯の声が聞こえたあと、
女子たちに引っ張られ
ただいま
屋上まできて囲まれている私です。
「優心君と仲いいですよね!」
「あっ、えっと、そー・・・なるのかな?」
確かに、私と未唯以外としゃべってるとこ見たことない。
まぁ、まだ数日だし、
「「「うらやましぃ〜!!!」」」
「かっこいいんだけど、優心君無表情だから、近づきずらいっていうか、ね。」
「何から話したらいいかわからなくなるっていうか。」
そうなんだ・・・最初はそうだったけど、今はそんなにって思うのは私だけ?
「まだ学校生活始まってから数日だから、その、焦らなくていいと思うよ。
ゆっくり、話したら打ち解けられると思う、よ・・・」
おどおどで話しちゃった〜
初めて話すから、結構緊張した。。。
「「「優しすぎる!!!!」」」
「ふぁ!?」
「陽翠さんと話せてよかった!!」
「あっ、ありがとう////」
その瞬間みんな顔が赤くなった。
その中の1人が鼻血を出し始めちゃった!
「大丈夫!?」
そういってハンカチを出して鼻をおさえてあげると
「かわいい・・・ありがと!!!」
抱きしめられた。
なんでかわからないけど、うれしい。
「陽翠さんに話せてよかった!」
「ほんと!ありがとーーー!」
「優しいんだね!!」
お褒めの言葉をみんなから言われ、
今にもウハウハしそうです。
でも、みんなに言われると、びっくりしています。
ちょっといろんな意味で追いやられています。
その時
「はいはい、みんな〜陽翠ちゃんが困ってるでしょー離れた離れた!」
「せやせや、みんな離れい!笑」
ある二人が現れた。