音楽に心を込めて
□八曲
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『シャイニーさん。ご用は何ですか』
うち達は椅子に座りっぱなしのシャイニーさんの前に立っていた
「ユー達が此処に呼ばれたのは、
分かってますヨネー?」
『うーん……余りにも点数が高くて困ってるとか?』
「違いマース!!」
違うのかぁ……うーん……
「Mrs.一十木の曲はとても良かったデース!!……デースガ……Mr.一ノ瀬にはガッカリデスぅ……ユーの歌には心がありまシェーン!!」
『シャイニーさんも分かってたんだね』
「って事は……?」
「表向きは合格デスガ、再テストシマース!!」
再テスト……再テスト!?
うちだけじゃなく、音やトキヤも再テストに驚いた
「何故ですか……テストは合格だったはずです!!」
「ミーはさっき言いマシター……Mr.一ノ瀬には歌に心が無いトー……」
「っ……」
「トキヤ……」
音は心配そうにトキヤを見る。トキヤは悔しい顔で手を強く握りしめる。そう……トキヤの歌には心が無い
「再テストは再来週デース!!二人とも頑張ってクダサーイ!!」
シャイニーはそう言ってクルクル回りながら、窓ガラスを割り去っていった
『再テストかぁ〜……まず練習する前にトキヤをどうにかしないと』
「……」
「トキヤ?」
トキヤはシャイニーに言われてからずっと固まったままだった
『仕方ない。音今日一日トキヤ借りるね』
「えっ!?学校は!?」
『今日だけサボる(笑)だから日向さんに言っといてー♪』
トキヤの腕を引っ張りながら廊下に出る