ハンター試験編

□3話:それぞれの理由
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試験官が再び歩き出し、受験生311名は一斉に走り出す。


「ちっ、またマラソンの始まりかよ!!」


『もぅ終わったと思ったのにぃ〜(泣)』


すると周囲の霧が段々と濃くなり始めた。


『うわっ…霧で何も見えない!』


焦るリリーにクラピカが強い口調で話しかける。


「はぐれるな!私の服を掴め!!」


リリーは言われたまま咄嗟にクラピカの服を掴みながら進んだ。


「レオリオーー!!クラピカーー!!リリーーー!!キルアが前に来た方がいいってさーーー!!」


ゴンの声だ!!


キルアもゴンも無事だったんだ!!


リリーは一安心するとレオリオが大声で怒鳴る。


「どアホーー!!行けるならとっくにいっとるわい!!」


「そこを何とか頑張ってきなよー!!」


「ムリだっちゅーの!!」


ゴンとレオリオのやり取りを見て、緊張感のなさにリリーは逆に感心する。


すると突然。


「うわぁあああああ――‼‼」


前の方から、激しい悲鳴が聞こえた。


『なっなに!?』


リリーの心臓が突然跳ね上がる。


すると次々に激しい悲鳴が前と後ろから聞こえた。


辺りは濃い霧で状況が全く分からない。


そこへ突然…


リリー達に目掛けてトランプが激しく襲いかかってきた。


「ってえ―――――!!!!」


レオリオの左腕に一枚のトランプが突き刺さる。


クラピカは咄嗟に二刀流でトランプを跳ね返し、 クラピカの後ろにいたリリーは助かった。


「レオリオ!!」


危険を感じ取ったゴンは急いでレオリオの居場所に駆け付ける。


レオリオは左腕の滴る血を押さえながら霧の奥から姿を現した人物に怒鳴り付けた。


「てめェ!!何をしやがる!!」


するとその人物は怪しい笑みを浮かべてトランプで遊びながらゆっくり近づいてきた。







「くくく…◆試験官ごっこ★」





























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