第2章
□新学期
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新学期
まだ夏の香りが残るこの時期、無事に新学期を迎えることができました。
窓の外を見ると、近所の子供達がランドセルを背中に背負って、元気よく走り回っている。
それをリンは微笑ましく眺めていた。
久しぶりに学校のみんなに会える事をワクワクした躍動感に駆られながら家を後にした。
クロロ、クラピカ、リンの3人は横並びで登校し、学校の門に近づくと女子の大群が。
「「「「キャーーーーーーーッッ」」」」
「「「クロロ様ーーーーーッッ」」」
「「「クラピカ様ーーーーーッッ」」」
「「「リン君ーーーーーッッ」」」
クロロ兄とクラピカは“またか”と言わんばかりの渋面をしだした。
シ「リンくんッ」
『あっシズクちゃん!やっほー♪』
ドンッ
シ「キャッ」
シズクが後ろから押されたのかバランスを崩し、倒れそうになった。
咄嗟にリンはクイッとシズクの手を引き、空いてる手を腰に回し自分の胸にシズクをおさめた。
サラシはキツク巻かれている為、女だとバレていない。
『大丈夫?』
リンは耳元で囁き、ゆっくりとシズクの小さな身体を離した。
「「「「キャーーーーーッッ」」」」
シズクはその場にペタンと座り込んでしまった。
シ「ありが、とう…////」
『どういたしまして♪』
シズクや他の女の子達に笑顔で手を振って門をくぐった。
クラピカとクロロ兄は始終無表情で女の子達の歓声を無視。
1年の校舎に向かい、リンは教室のドアを開けた。
ガラッ
『おっはよー♪』
ムギュッ
ゴン「おはよッリンちゃん♪」
クラスに入ったと同時に抱き着いてきたゴン。
リンの頬をすりすりと頬擦りしている。
うーん。ゴンのお肌は赤ちゃんみたいにツヤツヤピチピチだ。
羨ましい。
キルアとレオリオが即座に動き、ベリッとゴンを剥がした。
キ「おはよ」
レ「今日転校生が来るらしいぜ!」
『へー』
関心の無いリンは、適当に受け流し、自分の席についた。
キーンコーンカーンコーン♪
ガラッ
サ「皆さん、席に着いてください」
チャイムと同時にサトツ先生が教室に入ってきた。
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