第1章

□鬼ごっこ
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翌朝。


私達は朝食を済ませ、部屋で自由行動の行程を決めていた。


キルアの様子がおかしい…。


頭を抱えたり、急に挙動不審になったり、行動が可笑しい…。


朝から無言でご飯も少ししか食べてなかった…。


『キルア、具合悪い?』


私は小首を傾げ、キルアの顔を覗き込んだ。


「/////」


途端にキルアが顔を真っ赤に染め、私から視線を逸らした。


『やっぱり熱あるんじゃない?』


「ちっ違う……。俺…ちょっと休んでくるわ…」


キルアはボソボソっと小さな声で言うと、踵を返し、ベッドルームに向かった。


キルア大丈夫かな……。


私達は行程を決め、外に行く準備をした。


その時…


ピーンポーンパーンポーン♪


ん?宿舎内のスピーカー?


《あーマイクテスト、マイクテスト…みんな、おはよ♪生徒会会長のヒソカ◆》


『「「「「「げっ!!」」」」」』


みんなは声を合わせて嫌そうな顔をした。


朝からテンションの高いヒソカ先輩の声を聞いたせいで、私達のテンションはダウンした。


《今日は自由行動だったね★その前に準備運動を始めるよ♪》


準備運動?は?


そんなの個人でやれば良いじゃん。


《この合宿は1、2年の交流を深めるもの★その為には何をやるか…








そう◆鬼ごっこ❤》


『「「「「「はぁん!?」」」」」』


いやいや何で鬼ごっこが交流になるんだよ…。


レ「鬼ごっことか、小学生か!?」


ゴ「でも…生徒会が関わってるって事は…」


何かあるってこと…?


《ルールは簡単★ターゲットを1人決めて、後はみんな鬼♪場所はこの敷地内全て◆みんなは、部屋の鍵は開けておいてね♪捕まえたら、最上階のVIPルームに連れてきてね❤》


うわー…ターゲットになった人かわいそー…。


《ターゲットは…








1-A、リン❤》


『「「「「「え゙!?」」」」」』


えぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!??


《ターゲットを捕まえた人には学食の食券1年分をプレゼントするよ◆》


は!?


っていうかあたしはターゲットだから何のメリットも無いじゃんッ!!


《なおリンちゃんには、捕まったら強制的に生徒会に入ってもらうからね♪》


…………………………。


『「「「「「何ーーーーッ!!!!」」」」」』


なんでなんで!?


私なんか生徒会に入れても何の役もたたないっつのッ


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