第1章
□転校 !?
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サ「ところで、君がリンくんですかな?」
サトツ先生は目許を和ませながら私に尋ねてきた。
『はいっ。よろしくお願いします!!』
クロロ(リンのやつ…大丈夫か?…。)
兄は不安げにリンを見つめつつ、自分たちの担任に挨拶した。
サ「それではお先にクラピカくんと一緒にクラスの方へ行きましょうか」
『はいっ』
私はサトツ先生に笑顔で返事をした。
クロロ「しっかりやるんだぞ?いつでもクラスに遊びに行くからな」
『うんっ!!ありがとうお兄ちゃん♪』
心配性のお兄ちゃん。
私はお兄ちゃんの方が心配だよ。
そして私達は理事長室を後にした。
『あのっクラピカくん』
ク「クラピカで構わないよ。リン」
クラピカは前を向いたままポツリと呟いた。
『うんっ。クラピカ、俺達が一緒に住む日っていつからか聞いてる?』
リンは首をコテンと傾げながら聞いた。
ク「一週間後だと聞いている」
『そうなんだっ。』
なんかクールだな〜。さすが王子様っ。(笑
でも会話が続かない……。
話題話題話題……。
「おい」
っと思ったら王子様らしからぬお言葉が…。
ク「お前、襲われないように常に警戒しておけ」
クラピカは私をチラッと見ると、また前へ向き直った。
『へ!?何で!?今男装してんじゃん。』
ク「ここは、ホモが多いからな」
……………………………。
『えぇえ!?』
ホモ!?
えーっと…それは男が男を好きという……。
世の中にはいろんな人がいるんだな……。
サトツ先生の後ろを歩きながら2人で話してると、あっという間に1‐Aに着いた。
ガラッ
先生とクラピカは教室に入り、「私が呼んだら入って来てください」とサトツ先生に言われた。
「今日エロ本持ってきたぜ〜」
「このグラビア良いよな〜」
「放課後バスケやらね?」
「今日合コン行くんだ〜」
教室内は男子校だと思わせる会話で騒がしい。
こんな会話も聞き慣れないといけないと思うと溜め息が出る。
サ「ゴホンッ。はい皆さん、静かにしてください。今日は転校生が来ています」
「マジで!?どんな奴!?」
「可愛い!?カッコイイ!?」
ごめんなさい。どちらも当てはまらないから期待しないで〜。
サ「期待してもいいでしょう。では呼びますよ。リンさん、入ってください」
うわーッッ期待させるなバカーッッ!!(泣
もぅ仕方ない…。諦めるか…。
ガラッ
シーーーーーーーーーン
ほらーッッ(泣
もぅ良いや…。
とりあえず笑っとこ。
『リンです。よろしく』ニコッ
……………………………。
「「「「「「カワイイ!!!」」」」」」
『は?』
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