第1章
□転校 !?
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桜が舞い散る季節
4月に入り2週間が過ぎた。
鏡の前に立つ“俺”
今日から私は男になる…。
って、性転換って意味じゃないからね!!
男装してるのさッッ!!
なぜかというと…。
遡ること、昨日の晩――…
ミト「リン〜クロロ〜!夕御飯だから降りてらっしゃ〜い♪」
ドタドタドタ…
いつも通り夕御飯の時間に呼ばれ階段を降りていった。
『今日のご飯な〜に〜??』
ミト「リンの大好きなハンバーグよ〜♪」
『やったぁ♪』
母の名前はミト。
年齢は聞いても教えてくれないから分からないけど、たぶん30代…かな?
元女優で美人だけど、脳天気でたまにキレると怖い人。
ミト「今から言う大事な話を二人共ちゃんと聞いてくれなきゃご飯は、お・あ・ず・けっ」
ママは語尾にハートがつくくらいお茶目に言った。
『えぇー…。ママがお預けする時って毎回嫌な事ばかりな気がするー。』
私は頬を膨らましながら顎をテーブルの上に乗せた。
私の席の前にはご飯とみそ汁オンリー
つまり、おあづけをくらっている。
クロロ「良い歳こいて何が“お・あ・づ・け”だ」
ミト「あ゙ぁ゙!?何か言ったかコラ」
クロロ「いや、な、なんでもない……」
『お兄ちゃん、逆らったら背負い投げされるよー』
そう。
ママの言う事は絶対。
逆らったらミラクルスーパー背負い投げをくらう事になる。
ミト「それより言う事聞かなきゃ夕飯無〜し♪」
『分かったよォー…。聞けば良いんでしょ??』
ミト「さすがリンちゃん♪」
ママはテンションを上げながら、私の頬をツンと突いた。
ミト「大事な話っていうのはね…私再婚するの!!」
『「……………………ハ?」』
リン、クロロは吃驚し、口を開けたまま固まった。
ミト「それでね、再婚相手の方がハンター学園の理事長さんなんだけど、ご好意で2人共学費はタダで通わせてくれるっていうからハンター学園に転校してね♪」
『え!?今の高校に入ってまだ2週間しか経ってないのに!?』
しかもハンター学園って………男子校じゃなかったっけ?
「ハンター学園は男子校だからリンちゃんは男装してってね♪」
『「ハァ!!!???」』
またしても私たち兄妹の声が揃った。
クロロ「俺はまだしも、リンは女の子だろ!!狼の群れに大事な娘放り込む親が何処にいるんだよ!!」
ミト「男装すれば良い話でしょ。それにお相手のリニアさんは本当に良い人なのよ!!お願いだから!!!」
ママは目に涙を浮かべ私たちに頭を下げて言った。
『わわわ分かったから顔あげてッママ!!』
私は涙をポロリと流しているママに駆け寄った。
ミト「フフフ…」
『「!!!???」』
ママがいきなり黒い笑みを浮かべた。
ミト「まぁ〜とっくに転入手続きしちゃったから拒否権は無いけどね〜♪」
……………………………。
『「ハァ〜………」』
ミト「って事で明日からハンター学園に通ってね〜♪」
『ハイハイ、分かったよ(汗』
私は頭を抱えながら、椅子に座り直した。
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