voice〜long〜
□2.同居⁉︎
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「な…なんで…」
震える声をだすと、鈴木達央さんも我に返ったように口を開いた。
「え…、俺も、よくわからない…。」
「え、ええ…?そんな…」
どうゆうこと、なの…。
達央先輩も知らない。なんて…。
もしかして…、何かの手違いとか?
うん…。そうだ。多分….。
「……」
思考回路をフル回転させ、鞄に入っているスマホに手をかけた。
「あ、あの。とりあえず事務所に電話してみます…」
「あ、ああ…。よろしく」
「はい」と言いながら履歴から、事務所の文字を探し、タップした。
「……」
…プルルー『はい』
「っ、あ、あの!白澤ですけどっ…。なんですか!?これ!」
『え….?何って…、ああ…同居のことね…』
私とは対照的な冷静な声を耳元で聞き、なんだか私がおかしいなと思ってしまう。
「っ…そうです!なんですか?なんで、…、男の人なんて聞いてないです…!て、てゆうか手違いですよね…?」
そうに決まっている。
『違うわよ。手違いなんかじゃない』
だが、耳元から聞こえたのは私が思っていた答えーーいや、私が期待していたものと違っていた。
社長のその答えに、より混乱してしまう。
「え…、どうゆうこと…」
混乱のあまり独り言のように呟くと、耳元からまた聞こえる。
『今日から、貴方は鈴木達央さんと同居してもらうわ』
「っ、だから!なんでですか!男女が、同居だなんて…」
『貴方、恋愛経験あまりないと言っていたわよね』
「え?」と、思わず聞き返すと、脳裏に浮かんだ。私の言った言葉が。
「…言いましたが…」
『それがいけないの』
「え…?なにが」
全くわからない。社長の言ってることが。