二次創作『銀魂』短編

□誕生日小説寺門通篇
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「はぁ・・・」

 寺門通は非常に悩んでいた。毎度のことながら思うように作詞が進まないのだ。一週間後の二月二十日―自分の誕生日のその日に記念ライブがあり、そこで新曲の発表をすることになっていた。頼みの綱のつんぽは何故かこういう大切なタイミングに限っていない。何でも宇宙で仕事があるらしい。宇宙を舞台に活躍するアイドルグループと一物あったのはつい最近のこと。宇宙には自分なんかよりすごいアイドルが居て、つんぽはそっちの仕事に行ってしまったのだろうか。もう、自分には曲を作ってはくれないのだろうか・・・


「って、何考えてるんだ私!私だって昔は作詞作曲してたし、大体、この前だってちゃんとできたじゃない。何弱気になってるんだコノヤローファーは歩きにくい!」


 一人でお通語を叫び、椅子から立ち上がったお通。思い立ったら即行動といわんばかりに部屋を飛び出した。


「あの子・・・また変な曲作らなきゃいいんだけど。」


 それを見ていたお通の母親兼プロデューサーは飛び出していくわが子の姿に思わず溜息を漏らした。
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