二次創作『銀魂』長編

□異名狩―漆―
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「それで、君たちの事聞いてもいいのかな?」

「ダメっていうのはアリですかィ?」

「まぁ、状況が状況だからね。出来れば聞きたいな、なんて思ってるんだけど。勿論、俺の持ってる情報も出すよ。それに秘密は護る。」


 異名狩りを生業とする男との一戦を終えた銀時、沖田、山崎は三人で江戸郊外の安宿に集まっていた。天人が襲来し電気が町を輝かせるようになってからは殆ど活躍しなくなった古い行灯が、粗末な一室を照らす唯一の照明器具である。蛍光灯何ぞに比べれば照度はかなり低い。必然的に、三人は明かりを囲むようにして顔を寄せ合っていた。


「・・・仕方ないですよね。絶対秘密ですよ。」

「俺も、絶対秘密でお願いしまさァ。」

「あぁ、絶対だ。」


 沖田と山崎は銀時に念押しすると二人して顔を見合わせ、何かを悟った山崎は、自分から話し出した。


「旦那ももう知ってると思うんですけど、あの男は攘夷戦争で異名がついた人間を独自にランキング化し、それを下から襲っていっています。俺がそれに気付いたのは副長の命令で桂を追っているときで・・・」
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