天飯小説
□兄弟水入らずの夜。 3
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そんなこんなで、悟飯が野菜を切る練習になったのだけども。
隣で見ている悟天は、やはりハラハラしっぱなしである。
『兄ちゃん、そうじゃないって。
それじゃ指切るって。
ってか、なんで指伸ばすの?
ニャンコの手って言ってるのに』
『だ・・・・だって、なんか不安定で・・・』
『不安定なのは、兄ちゃんが変な押さえかたしてるからだろう?』
『・・・だって、手の持って行き方が・・・よくわからなくて・・・』
悟飯はますますおかしな押さえ方をする。
『・・・だから、そうじゃないって』
悟天はそういうと、とうとうしびれを切らしたのか、
『だからさ、兄ちゃん』
と、言いながら悟飯の背に回る。
そして、背後から悟飯の身体を抱くような態勢になる。
その行動に
『え?あ?な、何?』
と、思わず狼狽え、悟天の方を向く悟飯に
『兄ちゃん、よそ見せずに手元見る』
と、強い口調で言う。