正義の華を求めて

□王都炎上と旅の始まり
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バルス暦320年秋

圧倒的有利に思われたアトロパテネでの会戦はルシタニア軍の策略により、パルス軍が大敗を喫することとなった



そして国王やヴァフリーズ、アルスラーン王子やダリューンの行方がわからないままこのエクバターナにルシタニア軍が攻めてきたのだ




お父様が負けた...

アトロパテネで何があったのだ



パルス国第一王女ルミーナは

信じられない思いで宮殿の中にある自室からエクバターナの町並みを、その向こうから迫ってきているルシタニア軍を見ていた









城門前まで来たルシタニア軍のなかから、十騎ほどの兵に守られて、一台の屋根のない馬車が進み出てきたのである



 あれは万旗長のシャプール!


首には太い革紐が二重にまきつけられ、両手首は背中でやはり革紐にくくられている





「聞けー!城中の神を恐れる異教徒どもよ!私は唯一絶対の神、イアルダボートにお仕えする聖職者、大司教にして異端審問間たるボダンである!」
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