魔界王子 BL小説
□第3話 白き想い
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「へッ!?」
自身の心を言い当てられ、
俄に驚くウィリアム。
「図星だね」
意地悪気な笑みを
浮かべるカミオ。
「マリアに
相談してはどうかな?
僕も先程、
マリアにチョコを
貰ったんだけど───」
(惚気が始まった…)
ウィリアムは内心呆れる。
しかし、何か打開策が
聴けるかも知れないので、
“ありがたく”聴かせて頂く。
「『私のほんの気持ちです』
なんて言われてしまってね。
恥ずかしかったが、
とても嬉しかったよ」
「なるほど。で?」
「『で?』」
続きを促すウィリアムに、
何のことだと言いたげに
首を傾げる。
「僕の話はこれで終(しま)いだよ」
その言葉に、
ウィリアムの脳は一気に噴火する。
「結局ただの
惚気じゃねぇかっ!!!」
「まぁまぁ、
怒らないでくれ。
お詫びに、
僕も何らかの協力は
させてもらうからさ」
「当然だっ」
ふんぞり返るウィリアム。
「…で、何て渡せばいいんだ?」