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私と紡は、恐らく幼馴染みと呼べる関係にあたる。
8歳の時に出会ってから今まで、短くない時間を共に過ごしてきた。
中学も2年目になって、クラスは別れたけれど前と変わらず日常を送っていた。
そしてこの間の朝。
思わぬタイミングで、思わぬ輝きが私達の前に飛び出してきた。
まなかちゃんを始めとする、海村から来た4人。
朝はバタバタしていてあまり話せなかったけれど、その後ちゃんと話をする時間をとることが出来た。
海村の、 汐鹿生(しおししお)の話をいっぱい聞いた。
なんでも聞く私を、みんなは不思議そうにしていたけれど、私にとっては懐かしい、海の中の話だった。
初対面の印象では、光くんは紡と仲が悪そうというか、敵視していたように思えたけれど、気づいたらそんな雰囲気も消えていた。
紡は、詳しいことは話さない、そういうスタンスだったけれど、それでも仲良くなったのか尋ねると否定はしなかった。