ソウマカ【魂喰】

□おいでませ、学園祭
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※ソウル→←マカ ★→←椿
・付き合ってる設定
・25巻最後の巻末イラストのソウルとマカを想像してます
・アニメと漫画、交えてます




「キリクー、そっち釘ある?」

「ん?えーと…あ、これか。ソウルー!ほれ」

「ん。サンキュー」

平和ボケ、良い様な悪い様な…デスシティはそんな世の中になっていた

鬼神『阿修羅』はとりあえずマカが倒してくれた。クロナも帰って来たし、マリー先生も死武専の教員試験を受けて無事合格。

更にはシュタイン博士との結婚だ。これを平和と言わずになんという

「つーかウチのクラスの出しもん、なんか王道すぎるよな」

「文句を言うな。お前からすれば椿のメイド姿が見れていいんじゃないか?」

「まぁな!にゃっははは!!」

「恥ってもんがねぇのかよ…おめーは…」

豪快に笑うブラック☆スターに思わず苦笑いしてしまう。それは横にいるキッドも同じようで、俺らは目を合わせて笑った



そう。平和ボケしている死武専は今、学園祭の準備で忙しいわけだ。

前は鬼神やら魔女やらでバタバタしていたが、鬼神討伐、魔女との和解もあり死神様にあのエロ親父が「生徒たちに少しでも青春を味合わせてやろう」と提案し俺らの代から学園祭が行事に加わったのだ

…ちなみに俺らのクラスは『メイド、執事カフェ』

どうだ、王道だろ…?

ちなみに俺、デスサイズやスパルトイのメンバーも変わらずクラスに残っている。戦衛部隊と言っても俺らはまだまだ子供。授業にはそれなりに出なければならないのだ


今もこうして、放課後も残って作業している

「つーか、女子たちはどこ行ってんだ?ほとんどいねぇじゃねぇか」

「あぁ、女子は皆ロッカールームへ行ったそうだ。なんでも、メイド服の試着をしているそうだ」

「なにぃ!?こうしちゃ居られねぇ…!ソウル!キッド!行くぞ!」

「は?行くってどこに…」

「ロッカールームに決まってんだろ!俺様より先に野郎が椿のメイド姿を見るなんてぜってぇ許さねぇ!!ソウル!お前もそうだろ!?」

「えっ」

ふと考えてみる。

マカは前に比べて大分女らしくなり、男子の人気も上がった。髪型も変わり、かなり可愛い顔立ち。それでいて男を誘惑するメイド服………


「行くぞブラック☆スター!!!ボケっとしてらんねぇ!!!」

「おうよ!!行くぜーー!ソウル!」

「お、おいお前ら!!」

キッドの制止も虚しく俺たちはロッカールームへ向かって走る

すまんキッド…俺たち彼女のメイド姿を一番に見たくて仕方ないんだ







「…で?アンタたち息切らしてなにしてんのよ」

ロッカールームの前には仁王立ちして誰も通さぬよう構えるキムがいた

「お…おうキム…マカは…?」

「ん?マカだったら今試着中だけど…あ!はっはーん…」

「な、なんだよ」

「フーン、そういうことねぇ。じゃあブラック☆スターは椿が目的かぁ…そっかそっかぁ」

ニヤニヤと俺たちを見るキムはどうやら俺たちがここに来たわけを理解したらしい

…ものすごくニヤニヤしてる…。嫌な予感がする…

「マカー、ちょっと外来てよぉ〜面白いもんがあるの!あ!椿もね〜」

「え?でも今服着たばっかり…」

「そのまんまでいいからっ早く早くー」

どうやら危害が加わるのは俺たちじゃなくマカたちのようだ。

すまんマカ。今すっごいキムに感謝してる

ガチャリと軽い音を立てて出て来たマカに目を奪われる

スラッとのびた足、所々に装飾されたレース、短めなスカートに白いエプロン。


「そ、ソウル!?」


オマケに赤い顔ときた。なんだこれは、俺を殺す気か



「な、なんでこんなところに…!ブラック☆スターまで…!あああっ見ないでー!」

「はぁ!?見るに決まってんだろ!目の前の彼女がこんな可愛いカッコしてんだぞ!見ねぇわけが…」

あ、と思った時にはもう遅い。

素直な気持ちを伝えすぎてらしくもねぇ言葉を使いすぎた

可愛いとか言ってんなよ…クールじゃねぇ…


あー、キムが笑ってらァ…
でもまぁいいや。なんかいい気分

「うし、マカ借りるわ」

「早く返してよね〜」

相変わらずニヤニヤ笑うキム。
残念だがそりゃ無理だ

「ちょ、ちょっとソウル?何する気?」

不安そうに上目遣いで俺を見るマカ。やめた方がいいぞ?もっと欲情する

「…イイコトしよう。マカ」

ニヤリと笑って小さく言ってやるとマカは理解したのかボッと赤くなった

とりあえず、ブラック☆スター…
俺みたいになるなよ。椿が来る前に理性を強く持っておけ


マカの肩を抱きながら廊下を通るとじろじろと男女構わず見てくる。確かに格好が異質だからかもしれない。少し苛立ちを感じ、上着を脱いでマカに着せる。

見んなよ、こいつは俺のだ

こんなんで学園祭大丈夫なのだろうか、マカには人前には出てもらいたくないものだ

「そ、ソウル?」

「ん?どうした」

「服…置きっ放しなんだけど…」

「あーー…いいだろ、明日で。俺我慢できねーし」

「…バカ」

あぁ可愛い。とりあえずもう放課後で良かったな、なんて呑気に考えてみる


いいじゃないか、世の中平和ボケしてんだからさ






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おいでませ、学園祭








野郎は我がクラスに来ないで頂きたい

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