ソウマカ【魂喰】

□大人になる僕らの
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いつものように読書をするマカ。
前とは違う生活に、俺たちはだいぶ慣れてきたようだった

あの鬼神との戦いから3ヶ月が過ぎ、マカもかなり大人の女に近づいてきた

あんだけちんちくりんと罵ってきた俺だが、さすがにこうも成長すると同居してて緊張感が生まれてくるものだった

まず格好が無防備すぎる。生脚でうろつくのはやめて頂きたい。

昔は足首が太いやらなんやら言っていたけれど、正直そんな太くないというか…むしろ全然細い。綺麗な脚してる。…あれ、なんか俺すげぇ変態みてーじゃん

それにマカの髪もかなり伸びた。前はしっかり結ばれたツインテールだったが、今は少し洒落て下ろした髪のサイドを少しだけ二つに結んでいる

…それがまた可愛い。女子力って怖い

一人そんなことをもんもんと考えているとマカがパタンと本を閉じた。

「終わったの?」

「うん!読んだっ!やっぱりいいなぁー」

ホクホクとした顔で本の表紙をみつめるマカに少し興味を持って問いかける

「なぁそれってどんな話?」

「え?珍しいね!ソウルが本に興味持つなんて!」

趣味を共有してもらえそうなのが嬉しいのか、マカは髪を揺らしながら笑顔で俺を見た

「んー、ちょっと気になって。」

「へぇー、これはね!恋愛物の話なんだぁ。ずっと好き同士だった男女が沢山の試練を乗り越えて、最後には皆に祝福されて結婚するの」

素敵だよねぇー、とソファの上で左右に揺れながら話すマカを観るのは本当に飽きない。やっぱりどれだけ外見が大人びても少し幼いのは変わらない。…そんなところも好きだけど

「ふーん、結婚っつったら、シュタイン博士とマリー先生…結婚するんだよな」

「そうだね!あの二人が結婚かぁ…なんか意外だったけどきっと幸せな家庭を築くんだろうね」

「そうだな」

ガサツですぐ手を出す所は変わらないけど、やはり女子。そういう話は好きなようで、目をキラキラさせながら話している


「…マカ」

「ん?なぁに、ソウル」



「俺もぜってぇ幸せにするよ」


さっきとは反対に俺の言葉を聞いたマカは目を見開いていた。…こういうことに鈍いマカでも恐らくこれから言うことは大体想像つくだろう


「そ、ソウル…?」

「…俺はさ、マカ…お前の為に死ぬ覚悟も出来てるって言ったよな」

「…っ、うん…」

そう、マカにとっては辛いであろう過去。教会で逃げ場を失ったマカを庇い、俺は大きな傷を負った

その後、マカは一人で強くなろうとして大変だったっけな…まぁ、そのこともあって今の俺たちが居るわけだけど

「もちろん、その覚悟は捨ててねぇけどよ…やっぱり、お前を置いて死にたくはねぇんだ




お前が好きだから、愛してるから、命を懸けてお前を守って、じーさんばーさんになるまでマカと生きたい」


らしくない言葉を沢山伝えて、マカの顔も赤く染まってきている


もう一度、俺の気持ちを聞いて欲しい


「マカが好きだ。…俺と、近い将来結婚してほしい」


「…ソウル…っ」

今にも泣き出しそうな顔をしたマカに歩み寄って抱き寄せる。こんなにも細くて、こんなにも小さな身体でずっと戦ってきたのか


これから先、俺が絶対に守ってみせる


「そぉ、るぅ…!大好きだよぉっ!!」

泣きじゃくる彼女が愛おしくて仕方ない。やっと伝えられた想いと通った心に十分すぎる幸福感を得ながら潤むエメラルドから零れた涙を優しく拭った



✧*̣̩˚̣̣⁺̣‧.₊̣̇.‧⁺̣˚̣̣*̣̩⋆̩·̩̩.̩̥·̩̩⋆̩*̣̩˚̣̣⁺̣‧.₊̣̇.‧⁺̣˚̣̣*̣̩✧✧*̣̩˚̣̣⁺̣‧.₊̣̇.‧⁺̣˚̣̣*̣̩⋆̩

大人になる僕らの







精一杯の告白を

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