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□成績不振の女子高生
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「とりあえずここまで、ノートに写して」
生徒に板書の時間を与え、教室を見渡す。
窓際の前から2番目に座る生徒が、窓の外を見つめぼんやりしていた。
時折眉を歪め、ため息をつく。
今日もか。
高原菜子。
この前まで、頻繁に準備室に出入りしていた生徒。
なぜかパッタリ来なくなったと思ったら、こうやって授業中に何か物思いにふけっている。
しかも、小テストでは満点しか取っていなかったのに、急激に点数が下がっている。
何か悩み事でもあるのか。
じっと見ていると、彼女がふとこっちを向いた。
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