小咄
□嫉妬
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「ま、わからないでもないけどね?」
「う・・・・・・。」
リュックにニヤリと笑われて、思わず気まずくなって黙りこんだ。
「でも、チイだってさぁ・・・・・・スピラじゃ敵うもののいないブリッツのスター様じゃん?」
「スピラじゃって――どういう意味だよ?」
「そりゃ・・・・・・ユウナんからジェクトさんのブリッツ話、聞いてるし?」
再びニヤっと笑ったリュックを見て、俺はまたため息をつく。
――結局俺って、太陽にはなれないのかな。
ザナルカンドでの俺は・・・・・・エイブスのエースで。人気者で。
けど今の俺は――
「あっ!お帰り〜〜〜〜!」
「リュック!いらっしゃい!!」
――ユウナのお荷物・・・・・・かもしんない。